X-Plane12 アドオン所感 -機体編-
はじめに
当記事は、X-Plane12.2.0正式版リリース時点でのものとなります。この先、評価が変わるアドオンもある可能性もございますことをご理解頂ければ幸いです。
さて。
2020年にX-Plane11向けの機体アドオンレビュー記事を書きました。
当記事は、上記の続きとなります。
X-Plane12(以下XP12)が発売されてから、気づけば長い時間が経ち、発売済みならびに対応済みの機体アドオンも出揃った感はありますので、改めてtsute2的レビューを書いてみようかと思います。XP12をプレイされる方や興味のある方の参考になれば幸いです。
また、スポンサード等は一切ない記事ですので、独断と偏見を大いに含みますことをご理解頂ければ幸いです。
あと、先に言っておきます。ToLissバンザイ記事でもあります。
ToLiss Airbus 319 / 320neo / 321ceo,neo
ばんざーい!!
というわけで、この先もおすすめ度は10/10で変わらないであろう、ToLissチームのA320ファミリーがXP12でのベスト機体アドオンです。
2018年にA319から順次Airbusの機体アドオンをリリースし、殆どのAirbusエアライナーの機体をアドオンとしてリリースしているチームで、どれをとってもPhysicsやフライトダイナミクスが極めて優れています。
特にこのA320ファミリーは、短距離を飛ばすのも、ある程度の長距離を飛ばすのも、安定したFPSパフォーマンスで飛ばせますし、一番の特徴であるAirbusのフライバイワイヤーの特性を、不自然な動きがほぼない味付けに仕上げています。
そのクオリティもあってか、2025年、実際のAirbus社の機体開発に、ToLissのアドオンが使用されることが公式に発表されました。
実はフライトシム全体を見ても、かなり異例な発表であることは、長年プレイされている方ならご存知かと思われます。
なぜなら、X-PlaneやMSFS、P3Dなどのプラットフォームを航空関係の会社が使用することは、以前からありましたが、特定の機体アドオンで、しかもAirbusのアドオンをAirbus社が採用して使用するというのが異例中の異例なんです。いわば、公式のお墨付きをもらったホンモノはこれですよ、ということ。
少しトピックアウトしますが、実は、ToLissの歴史は非常に長く、また、一部のチームメンバーのキャリアは、他のアドオンチームと比べてもかなり異質です。
ToLissチームの前身となるものに、QPACというチームがありました。X-Planeのかなり以前のバージョンからA320アドオンを公開していた、とても歴史のあるチームなんです。現在、ToLissのPhysicsにあたる部分に採用されているのは、その時代に熟成されたもので、現在も常にアップデートされています。
また、開発者の方が実際にAirbus社に勤務していたというのも、フライトシム唯一のAirbus公認アドオンたる所以かな、と思われます。
何はともあれ、トリスばんざーい!
ToLiss Airbus 330-900 / 340-600
ばんざーい!!
前トピックと同じToLissチームが手掛けた、Airbusのワイドボディ機アドオンです。
同社製A320ファミリーのモデルと違うのは、A339 / A346ともオーバーヘッドパネルがフルアニメーションで、キャビンの座席にはスクリーンがあることです。
ですので、より没入感を味わえるアドオンに仕上がっています。
ただ、PC環境によっては、精彩な3Dモデルが高負荷になり得るのも事実ですよね。
そこはさすがのToLissさん。キャビン内の各オブジェクトをゲーム内の設定画面から1タップで無効化できますので、各々の環境に合った設定でプレイできます。
また、ワイドボディ機アドオンと一言で言っても、A339とA346は全く違うフライトダイナミクスの特性で、どちらも違った難しさがあるのも特徴です。
ともあれ、トリス、ばんざーい!!
ご清聴ありがとうございました。
B737-800X Zibo Mod
Ziboチームもまた、X-Planeのアドオン開発チームではなくてはならない存在です。2017年から開発がスタートし、2025年現在もコンスタントにアップデートが続くモンスターアドオンです。
XP12対応も早く、以降はXP12向けが最新版として幅広いプレイヤーに支持されています。
このアドオンの恐ろしいところは、無償アドオンなのに、一部の有償アドオンを遥かに凌ぐ機能が実装されており、Physicsやフライトダイナミクスのパラメーターが一切妥協なく設定されているという点です。
何を隠そう筆者は、このアドオンでBoeing機のセオリーを学びましたし、Zibo Modがなければ実機のBoeing機に興味を持たなかったくらい大きな存在です。
XP11時代に比べると、バージョンによって当たり外れがあるといったことは少なくなりました。平たく言うと、熟成の域に入ったといいますか。
一方で、2025年6月現在のバージョンのフライトダイナミクスがピーキーすぎるという印象もあります。どうしたZiboチーム。がんばってー!
Hot Start Bombardier Challenger 650
XP11時代終盤に登場した、フライトシムの機体アドオンの中で最も出来ることが多い変態GA機アドオンです。
いわゆるビジネスジェットアドオン機なんですが、なんとこのアドオンのスタートアップ画面はオフィスなんです。
オフィスの受付で何時に出発するか、燃料の種類は何か、何人搭乗するか、電源の種類やらなんやらを申告して、最後にサインして初めてフライトが可能になります。
それだけでなく、実際に機体まで歩いていき、各所に引っ掛けてあるタグを全て取り、自分でドアを開け、燃料ポンプの電源を入れ…的な、ウォークアラウンドを含め、実機のパイロットが行う一連の殆どのプロシージャーを行えます。
というか、それをしないとそもそも機体が動かせないのもあって、決して初心者向けではないものの、非常にやりがいのある機体アドオンです。
XPシリーズのビジネスジェット機アドオンは、殆どが3Dモデル / テクスチャーともいまいちなんですが、このChallenger650は、非常に細かく作られていて、飛ばしていても、機内でくつろいでいても満足感は高い出来になっています。
ただ、動作に必要なスペックは、一般的なアドオンよりもかなり高く、マシン負荷も高いのが玉にキズですが、それを相殺できうるハードコアな作りとなっています。
エアライナーアドオンに慣れた方には、かなりの挑戦になるかもですが、このアドオンをスムーズに扱えるようになると、他のアドオンの仕組みも理解できうるような、まさに「スタディーレベル」なアドオンです。
X-Crafts Ejet Family
当記事初版時点で、発売から2年と少しが経ったこのアドオンは、ようやくちゃんと飛べるE-Jetとしてアップデートされました。X-Plane12でE-Jetアドオンならこれ、と言ってもいいレベルに仕上がってきたかと。フライトダイナミクス、システム、Physicsともいい感じです。
X-Craftsは、XP向けアドオン製作チームとしては老舗ではありますが、かなり小規模なチームです。なので、アップデートの頻度は少なめで、開発は他のアドオンと比べるとかなりゆっくりということは述べておきます。
あと、このクオリティで価格設定が強気すぎるのも事実ですが、これからの開発に期待を込められる方ならまあ…うーん。どうなんだろう。
というのも、XP11時代のプロダクトは、デフォルト機のガワだけ変えたものばかりだったんですよ。つまり、このE-Jet Familyがフルカスタムアドオンということで、正直、まだ評価としてはできる実績が少なすぎるんですよねー。
FlyJSim Q4XP
こちらも、発売後数年経って良いクオリティのアドオンになってきました。
ここ1年くらいに行われたアップデートの内容はとてもポジティブなもので、アドオン発売当初やXP12登場時に悩まされたパフォーマンス不足はほぼ解消したと言っていいかと思います。一部フェーズでPhysicsの動き方がリセットされるという症状も消え、自然な挙動に変わりました。
特に、XP12に対応しているプロペラ機の旅客機アドオンの選択肢はかなり限られるのもあり、このアドオンは、プロペラ機好きの方にはオススメできうるものかと思われます。
Flight Factor製アドオンすべて
XP11時代の記事ではオススメだと書いていたFF社製アドオンですが、XP12向けの機体としては、0点です。
もうこのチームのアドオンは、少なくとも僕がXP12をプレイしている際は好んでプレイすることはないでしょう。
まず、XP12にきっちり対応しているアドオンがFF社製にはありません。
形式上は対応しているのですが、以前からのプロダクトであるB767はとにかくCTD率が高く、新しく発売されたB777 v2も、未実装の機能が多すぎるわりに価格相応とは言えず、満足なFPSも出ていません。A350は、どうしてそんな飛行特性になったのかというくらい動きが不自然です。
そう、XP12が発売されて長い年数が経っているにも関わらず、満足なものは何一つ出せていないどころか、動作が不安定なアドオンしかラインナップにありません。
また、XP12が持つフライトダイナミクスの項目をいくつか無効化していて、はっきり言って飛ばしていて楽しくないアドオンです。
そればかりか、彼らのSNSや公式Discordでは、「現在この機体を鋭意開発続行中!!」とでかでかとスクショを貼り付けて、やってますアピールばかりしてるっていう。
はっきり言って、やってるやってる詐欺です。むしろ彼ら、やってます。
Boeingのワイドボディ機アドオンをちゃんと楽しみたい方は、MSFS向けに発売されているPMDG製のアドオンをプレイされるのがいいかと思います。
まとめ
というわけで、筆者が所持している機体アドオンの独断と偏見レビューでございました。
XP11から本格的にフライトシムをプレイし始めたのもあり、同タイトルのレビューでは、かなり多岐にわたるアドオンのことを書いたのですが、何年もプレイしていると「これは作り込みが甘いな」とか「こんなん見てくれがいいだけのオモチャやんけ」ということも透けてくるんですよね。
ですので、XP12になってからは、11である程度好印象だったものしか購入していません。
結果的に、2025年7月現在、好印象なのは11時代からのキャリーオーバー的になっていますが、もちろん、この先より良い機体アドオンが登場したり、イマイチだなーと感じているアドオンが好印象に変わる可能性もあります。その逆もまた、あり得ると思っています。
あくまでこのレビューはXP12.2.0時点のものですよ、ということをご理解頂ければ幸いです。
長文記事をお読み頂き、ありがとうございました。










